三門久美子×吉村光弘 ダイアローグ9

●これから生まれてくる子どもたちへのメッセージ

 

吉村:これから生まれてくる赤ちゃんや、未来の子どもたちに向けて、何かメッセージはありますか?

 

三門:子どもたちへのメッセージですか……難しい質問ですねえ。

 

吉村:このインタビューは、東日本の震災後、2011年からコツコツと始めているのですね。放射能の問題もあったり、日本は今後どうなるのかなという気持ちが僕の中にありました。

 

「大人」として、子どもたちに何が出来るのかというか、自分の「責任」が問われていると思うのですね。今の社会を作ったのは、大人である僕達自身なので。未来を担う子どもたちに対する「責任」があると思うのです。

 

赤ちゃんや子どもたちだって、いずれ大人になり、親になるわけですから、今より少しでも過ごしやすい社会を作るために、大人がよい方向に導いていかなくてはいけません。そのために、大人が未来に何を残すことが出来るのかということを、漠然とではありますが、とくに震災後から個人的には考えるんですね。

 

まあ、日本の景気もなかなか良くならないし、妊娠・出産・子育てに限らずとも、いろいろと問題は山積みですが、そういった中で、子どもたちに一番伝えたいことって、何かありますか? 

 

すみません、何だか話が大きくなってしまいました。ちょっと抽象的で難しい質問ですけど…。

 

三門: 吉村さんの仰るとおり、この先どんな試練が待ち受けているか分かりませんね。急激な環境の変化や時代の移り変わりの中でも、やはり自身のからだの健康を何より気づかって欲しいと願います。

 

東日本の震災時も、今まで慣れ親しんだ家や場所、学校、会社、家族、友人、知人がなくなり、私にはとても計り知れないご苦労、試練があったと思います。そんな時でも、まず第一に自分の心身の健康がなければ生きていけないですし、他の人も助けられません。

 

ちょっとでも不調だなと思ったらしっかり休む、ケアする、サポートを遠慮なく躊躇せず受ける、誰かと話しをするというのは、これからの時代ますます大事だと思っています。

 

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