竹村絵実×吉村光弘 ダイアローグ6

 ●ヨガの効用 ― ヨガと整体の接点

 

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竹村:でも、ヨガのおかげで代謝がよくて。ほんとによくご飯も食べる方なんですけど。お酒も飲みますし。ヨガで太りづらい体になったかもしれないです。ダンスをやっていたときは、動いても食べた分だけ太るとかだったんですけどね。

吉村さんは痩せられていますよね。鍛えているからですか?

吉村:いえ、とくに何もやっていないんですけどね。食べ物も好きなものを(食べたいだけ)食べていますし。

竹村:お酒は飲みますか?

吉村:毎日飲みますね。

竹村:そうなんですね。整体師さんってすごい筋肉の方がいますけど、鍛えているからというよりも、あれは実際に施術しているからなんですか?

吉村:人によると思うんですけどね。ただ、あまり筋力とか腕力でやるものではないのでね、本来の整体は。

竹村:ああ、そうか。「気」ですよね。

吉村:一般的なイメージでの整体というと、ボキボキしたり、押したり揉んだりといった感じで漠然と捉えられていて、はっきり言って整体の意味が違うものになってしまっていているんです。もちろん、整体の解釈はそれぞれあっていいですし、いろいろな方がいるのでしょうけど、元来の意味での「整体(操法)」というものは、あまり力でぐりぐりと押したり揉んだりする技術ではないのですね…。

ただでも、単純に「気」というと、「なんか手から出ているんですか?」とか「気功ですか?」みたいな感じで誤解されちゃう方もいるので、あえて積極的にそういう言い方もしないのですけど…。まあ、どちらかと言えば…ええっと…

竹村:「手当て」のほうですよね。

吉村:まあ、そうですね。痛いところがあれば、無意識で自然と手を当てますよね。それを応用しているわけです。

竹村:でも本当に手を当てているだけで、「ぶわ~」って温かいものが、こう、お腹の中に広がっていくのは、あれは「気」なんですよね。押しているわけでもないのに。「ぐごごごご~」とか腸が鳴ったり、内臓が動くと「ええ~!?」って。すごい不思議な感覚になりますよね。

吉村:本当はそういった体の自然の変化も、整体をする側の力ではないんですよね。人間の体っていろいろと変化するんです。刺激に対して反応するっていうか、感応するっていうか。無意識の働きや自然の運動があるんですね。目にゴミが入れば涙が出たり、鼻に異物が入ればクシャミをするように。腐ったものを食べれば下痢をするようにね。

だから、もともと持っているような体の自然の働きが、整体を受けることでたんに高まるだけなんですよね。外側からの力で相手を変えていくのではなくて、その人が持っている本能の働きを内側から高めていくのが整体の技術なんです。その意味で、整体は一方通行のコミュニケーションではなくて、受ける側と施術する側の共同作業なんですね。僕はそのお手伝いをしているだけなんですね。だから、一方的に「治す」というわけではないんですね。

竹村:へえ~! でも結果的に楽になるっていうことは、その人の自然治癒力を引き出すというような感じなんですかね。

吉村:そうですね。

竹村:なんだかヨガと近い感じですね。ヨガもそうですよね。「教える」というよりも、その人の持っている「本能の感覚」を呼び覚ますようなところもあるので。

お産はもう、動物的な本能なので、「自然に出てくる動きを、自然に受け入れて動いていると楽に産めますよ」って言うと、「先生に言われたようにリラックスしていたら、勝手に腰が動いて、勝手に四つん這いになって、勝手に生まれていました!」なんて聞くと、ああ素晴らしい!って思います。まさに言った通りですね。

そういう方が最近多いです。上手にヨガを取り入れて。ヨガの思想が入っている方は、すごいな、そのお産…っていう感じで、すんなり楽に出てくる方が多いですね。ただ、そこまでいくのはなかなか、スピリチュアルな世界でもあるので難しいですよね。

吉村:たしかに簡単なことではないかもしれませんね。

竹村:みなさんアーサナ(ヨガのポーズ)を取るだけで最初は精一杯で、しかもそこに楽に呼吸をつけていくというのは、それだけで妊娠期間が終わってしまうので、さらに精神的なところに入っていくためには、もうちょっと前の段階からやっておいた方がいいと思います。もちろん、妊娠期からはじめるにこしたことはありません。

 

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